http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20191002_hyakunichizeki.pdf
百日咳は、百日咳菌によっておこる急性気道感染症です。母親から経胎盤的に百日咳の免疫を十分に受け取ることができないために、乳児期早期からかかります。
生後6か月未満の乳児がかかると、断続的な咳嗽で呼吸ができなくなり、無呼吸やけいれんなどを起こします。日本では生後3か月から1歳半で予防接種(4種混合ワクチン)を4回行います。予防接種をすると、短くても何年かは百日咳にはかからないと考えられてきました。
最近、予防接種の免疫が減ってきた、学童期の百日咳の報告が増えています。百日咳は特有の咳嗽がないため疑わないと診断は難しく、学童期や大人では長引くかわいた咳嗽だけです。
百日咳の診断は難しく、以前からの血液検査は、2回行って数値が上昇したかどうかを判断していましたが、はっきりしない例も多く存在しました。最近はLAMP法という方法で確実に百日咳を診断できるようになっています。
海外では小学校入学前に5回目の予防接種を行い、その後6回目の注射をします。
日本小児科学会は小学校入学前に百日咳を含む3種混合ワクチンの接種を勧めています。当院でも小学校入学前に、百日咳を含むワクチンの接種を勧めていますのでぜひご相談ください。