ウイルス性胃腸炎

ウイルス性胃腸炎とは、口から腸にウイルスが入り、嘔吐や下痢をする病気です。ロタウイルスによる胃腸炎は、高熱、激しい嘔吐、下痢が続くため重症になります。ノロ、アデノ、サポ、アストロなどのウイルスは、はじめ嘔吐、続いて下痢をします。下痢は1週間くらい続くことがありますが、嘔吐は半日くらいで治まり、軽症のことが多いです。ウイルス性胃腸炎には特別な治療法はありませんので、水分摂取などの対症療法が中心となります。

 

水分の摂取の仕方

12時間吐き気が治まったら、スプーンに1杯の水分を5分おきに飲ませます。

・水分は経口補水液を使います。塩分や糖分、そして吸収しやすさを考えて、OS-1、アクアライトORS(普通のアクアライトではありません)、アクアソリタなどを飲ませます。これを経口補水療法といいます。

・乳児の場合は母乳かミルクで大丈夫です。ミルクの場合は薄める必要はありません。

・水分を取り始めて再び嘔吐すれば、吐き気止めの座薬を使用し、12時間あけて水分摂取を再開します。

・脱水の見分け方としては、「舌が乾燥している」「泣いても涙が出ない」「口の中の唾液がみられない。」「おしっこが半日でない。」などがあります。

・乳児で嘔吐と下痢がひどい場合には点滴が必要なこともあります。しかし、幼児や年長児は軽度から中程度の脱水があっても、経口補水療法を行えば、点滴はほとんどが不要です。