検査は必要な時だけ

現在、外来では発熱のお子さんが多くなっています。当院では発熱や下痢の検査は必要なものだけ行うようにこころがけています。

  • 発熱時のウイルス迅速検査について

まず新型コロナウイルスの流行をお聞きし、必要な場合は新型コロナウイルスの検査を行います。以外のウイルス迅速検査は、発熱の1-2日目に行うことは、まずありません。これはウイルスの検査結果が判明しても、治療は変わらないためです。発熱が3~4日程度続き、流行状況、診察所見、全身状態を診て、ウイルス迅速検査を行うかどうかを判断しています。

  • 発熱時の血液検査について

血液検査も必要以外は行いません。乳児の発熱で、咳や鼻汁がなく、元気がない場合は血液検査を行うことがあります。これは上部尿路感染症を見逃さないためです。発熱が3~4日程度続き、熱の原因がはっきりしない場合、肺炎が疑わしい場合などは血液検査を行うことがあります。炎症反応が上昇していない場合や中程度以上の中耳炎がない場合は抗菌薬を処方しないようにこころがけています。

  • 下痢の検査について

当院では胃腸炎に対する下痢のウイルス検査も行っていません。ウイルスの種類がわかっても治療方針が変わらないためです。39℃以上の高熱が続き、はげしい腹痛、血便などを伴う場合は、細菌性腸炎の可能性を考慮し、便培養検査を行うことがあります。

当院では検査は、発熱が続くとき、治療方針が検査結果によって変わるときなど、必要なときだけ行うようにこころがけています。