けがをしたときにはどうしたらよいですか?

ころんで足をけがしたり(擦過傷)、何かで切ってしまったり(切傷)は、子どもによくあることかと思います。けがをしたときの対処法はよく質問を受けますので、まとめて記載いたします。

まず昔は、けがをしたら消毒するのが一般的でした。しかし最近の考え方では、消毒は傷口の感染と戦ってくれる細胞や必要な細胞も壊してしまうと考えられるので、行わないようになっています。けがをした傷が汚れていれば、水道水などのきれいな水でしっかり洗うことがもっとも大切です。また以前は、感染予防のために、抗生物質の内服(いわゆる化膿止め)が処方された時代もありましたが、現在は傷を適切に処置すれば、抗菌薬内服は不要とされています。

傷口からは、傷を治そうとする物質がどんどん出てきます。軽いけがであれば、ドラッグストアで市販されている被覆材を張っておけば、そのうち治っていきます。深い傷の場合や異物が残っている場合は病院での処置が必要です。

傷口の周囲はかぶれたりしないように注意し、傷口そのものはきれいに洗った後は、触らないようにして治るのを待つというのが現在の考え方の主流です。