インフルエンザワクチンの効果と接種時期の考え方について

 

インフルエンザは毎年多くの方が罹患するウイルスです。毎年、流行するウイルスの型は少しずつ変化します。毎年の変化を予測しワクチンにはA型が2種類、B型が2種類の型が含まれています。

 

  • 対象年齢

生後6か月以上から13歳未満は2回接種、13歳以上は1回接種です。

1歳未満は十分な免疫ができない可能性があり、保育園にいっておらず、兄姉がいない1歳未満の児は当院では積極的にお勧めしておりません。

接種したほうがよい例

・1歳未満だが、例えば冬から保育所に入る予定がある。

・児に心臓、肺、腎臓などに生まれつきの病気がある、もしくは同胞に免疫抑制児がおり、感染が心配。 など

 

Webからの1歳未満の予約は受け付けておりません。窓口でご相談ください。

  • 効果について

インフルエンザワクチンは接種してから2週間たつと十分な効果ができ、効果は5か月間くらい続くと考えられます。インフルエンザの流行は12月から始まり、12月末から3月にピークがありますが、4~5月に流行が残っていることがあります。このことから当院ではインフルエンザワクチンは12月中旬くらいまでに接種しておくことを勧めています。

インフルエンザワクチンの発病予防効果は、それほど高くありません。A型では発病を予防できるのは、半分程度というデータがあります。B型や1歳未満はさらに効果が低いとされています。つまりワクチンでは感染を完全に阻止することはできません。しかしインフルエンザウイルスによる脳症や肺炎など、ICUに入室する重症な状態を予防できるという報告は散見されます。