はなだこどもクリニックは8年目を迎えました

平成30年10月1日に、はなだこどもクリニックが垂水区五色山に開院し、今年8年目となりました。かかりつけのみなさまのために、今後もできるかぎりのことをさせていただきたいと考えております。気になることはなんでも診察室にてご相談ください。

この1年間に小児科を取り巻くいろいろなことがありました。

・令和6年夏から冬にかけてマイコプラズマ感染症が流行しました。(コロナあけのため、しばらく流行していなかったことがあり、大流行となりました。)

・今年に入ってから百日咳が流行しています。お子さんは1歳半までに百日咳の予防接種を4回されていますので安心してください。予防接種をされている方は感染しても重症化することはありません。(典型的には、小学校の高学年以上で、発熱なく、乾燥した咳嗽だけが長引く方が多いです。しかし、今年は非典型的な方も多いですので、小学校以上で咳嗽が長引く方は受診してください。)

・令和6年冬から、鼻からの注射ではないインフルエンザワクチンが始まりました。(注射のワクチンと比較して安全にできること、効果がかなり高いことが研究として出てきました。これからデータが蓄積され、10年後には経鼻ワクチンが主流になるかもしれませんね。)

さて。

虫刺されのトラブルがまだまだ多い時期です。

「蚊に刺されやすいのですが、どうしたらよいですか」と外来で相談を受けることよくあります

カは吸血性節足動物といわれます。カがヒトの皮膚にとまり、吸血する際に唾液腺物質を注入します。この唾液腺物質には、血が固まらないようにするいくつかの物質が含まれています。カがヒトの血を上手に吸うことができるのはこの物質のためです。刺激はほとんどないので、ヒトはさされたことに気が付きません。

カに刺された時の皮膚の反応は吸血の時に注入された唾液腺物質に対するアレルギー反応です。小児では通常、刺されて何分かすると赤くなり腫れてきます。1時間くらいで改善しますが、1日後くらいには刺されたあとが赤くなって残ります。

小児ではカに刺されると強い炎症反応で水ぶくれができる方もいます。

生まれたての赤ちゃんはまったく腫れません(免疫がないため)。またかなり歳をとると、反応しなくなります。

治療は、症状が強い場合は、しっかりした強さのステロイド外用薬を使用します。冷やすこともよいでしょう。ひどい場合は抗ヒスタミン薬を内服することもあります。

予防としては、肌の露出を避けること、ディートとイカリジンなどの忌避剤を適切に使用することが重要です。ディートは年齢や使用する部位の制限がある。肌に塗布するだけでなく、衣服の上からでも使用可能です。

今後ともはなだこどもクリニックをどうぞよろしくお願いいたします。